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2024年10月08日
家具のフクタケのつぶやき近年、家具の高騰が続いています。
様々な原因はありますが、木材の高騰も大きな原因の一つです。
ウッドショックに始まり、円安で海外から輸入される広葉樹の高騰が続いています。
そんな中国産の広葉樹を見直す動きが国内メーカーに広がり、
人気のホワイトオーク材を北海道産のナラ材へ切り替えるメーカーが増加しましたが、
今度は北海道産のナラ材の良質な材をウィスキーメーカーが高値で購入してしまい、
残りを家具メーカーが奪い合うような状況になりました。
当然ですがナラ材は高騰し、代替えで北海道産のタモ材など他の木材も値上がりしています。
北海道ではかつては豊富にあった広葉樹も枯渇していましたが、
広葉樹の間伐材が流通する様になりましたが、北海道の家具メーカーが使う木材の量はあっても
日本中の家具メーカーの需要を賄える訳ではありません。
もう一つの日本を代表する家具産地の高山の家具メーカーも地元で伐採される広葉樹を活用し始めています。
輸入されるホワイトオークは質が低下して値段は高騰。
その代わりとして北海道ナラ材は需要が高まり高騰が続いています。
木材が安くなる事は無く、今後も値上が続く事を考えれば今後は、
ヒノキなどの針葉樹を積極的に使う必要があると思います。
ナラ材などの広葉樹よりも柔らかいヒノキですが、
弊社が20年以上販売しているヒノキと杉で作られたヒノキクラフトの家具はイスなども含めても、
納品後に壊れた事はありません。
飛騨産業では圧縮した杉を使用した家具を製造していますが、
加熱圧縮する為、価格は広葉樹と変わらない価格になっています。
かつて1980年ごろに飛騨産業はフロンティアというパイン材?(針葉樹は確かですが、樹種は不明)を使用したシリーズを製造していました。
家具のフクタケの近所の飲食店では、
フロンティアシリーズのダイニングチェアとテーブルを何十年と修理をしながら使って見えます。
柔らかい針葉樹ですが使い方次第で家具は作れるはずです。
飛騨木工連に加盟する家具メーカーでは厳しい耐久試験をクリアした、
家具に10年保証をつけて販売していますが保証期間を5年にして針葉樹を使用した家具を製造する事で、
飛騨高山周辺にある杉やヒノキを使用し、その後に広葉樹を植樹していく事は出来ないのだろうか?
柔らかいとはいえ、使い方次第では広葉樹より安価に国産材の家具を作ることが出来るはずだと思います。
家具のフクタケ
小川直樹
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