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2015年03月15日
家具のフクタケのつぶやき「大塚家具 お家騒動について」ブログが多くの所で話題になっています。
アップ以来アクセスが4万件を超え、
news picks、Gunosy、などで取り上げて頂きました。
日刊ゲンダイさんにはコメントを求められる、あの堀江貴文さんのtwitterでとりあげられたりと
反響の大きさに驚いています、本当にありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
大塚家具のニュースの中でよく取り上げられるIKEA。
スウェーデンで発祥の会社で現在の本社はオランダ。
285億ユーロを世界中で売り上げているグローバル企業です。
日本には2006年に出店して大塚家具の売上をわずか6年で抜き去りました。
IKEAの2012年8月期の売上高 674億円で、大塚家具545億円(12年12月期)
大塚家具とIKEAの違いは何か?
ご存じのとおり大塚家具は高級な家具を販売、IKEAは低価格帯の家具。
他にも違いはありますが、
まずは一つ目はIKEAは株式を公開しておらず、非上場を維持している事。
創業者のイングヴァル・カンプラードは「非上場企業のままでいることがイケアの驚異的な成功の主因の1つになっている」と語っています。
株式を上場しないメリットの一つは株主から経営に関して口出しされないとい事。
大塚家具は3月27日の株主総会に向け、株主への配当金を上げて委任状の争奪戦が行われているようですね。
この配当金は家具を販売して出た利益から支払われる、そして一番の株主は会長の大塚勝久氏。。
株主の利益は大切ですが、商売はお客様あって初めて成り立ちます。
もう少しお客様にも利益を還元する企業としての姿勢を見せても良いのではないか?
今回の大塚家具の御家騒動はお客様不在でどうしても違和感を感じています。
大塚家具とIKEA、どちらがが消費者により多く目を向けているか?
それをシビアに判断した消費者がイケアを選んだという見方も出来ると思います。
IKEAの家具の品質は価格を考えればコストパフォーマンスは高い。
お客様に生活スタイル合わせた家具が提供出来ていると私は考えます。
イケアは株式を上場しない事で、株主ではなくお客様に向き合った経営が出来ていると私は考えます。
あと大きな違いはIKEAの2013年度の売り上げは285億ユーロ =3.6兆円、大塚家具は562億円桁が違います。
IKEAは大塚家具の64倍の売上、IKEAスケールメリットを生かしたコストダウンは大塚家具では全く歯が立ちません。
IKEAについては以前から噂だけは沢山聞いていました。正直良い話はありませんでした。
家具業界関係者ばかりの偏った情報なので、本当のところは見ないと分からないと考え、
2年前に初めて見に行ってきました。
IKEAに対する感想はとにかくデカイ、そして品揃えが豊富。
あと一番印象に残ったのは、ソファが良かった事です。
品質の面で20万円台までのソファなら大塚家具でも対抗できないでしょう。
IKEAは285億ユーロ =3.6 兆円というスケールメリットを最大限に生かし、低コストで高品質。
もちろんハズレもありました、しかし3万円台のソファに10年保証は伊達に付けれません。
ソファなども桁違いの量で作ることでコストダウンをしていると思います
(評価は分かれますが、私はIKEAのソファはスゴイと思っています)
値段なりかなと思う家具も有りましたが、きちんと見極めて購入すればいい買い物が出来る。
いく前よりかなり好印象になりました。
IKEAが日本中に店舗を作っていった時、どれだけの家具屋が対抗できるか?
私はこれから家具屋はまだ半減すると予測しています。
大塚家具の社長がIKEAを意識するのも当然です。
その時に売り先の無くなった家具メーカーはどうなるのか?
売り上げを確保できるか。
このままでは3,6兆円という売り上げをほこるIKEAには対抗できないでしょう。
大塚家具の社長もきっとIKEAに対して脅威を感じたと思います。
イケアに対してどうやって対抗していくか、
家具業界をあげて真剣に取り組む時期が来てると思います。
家具の福岳
小川直樹