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2015年06月29日
家具のフクタケのつぶやき6月24日から始まったASAHIKAWA DESIGN WEEK 2015に行ってきました。
感想は一言、とにかくスゴイ熱気でした、、
オフィシャルパーティーとADW BARで家具メーカー、デザイナー、インテリアコーディネーター、出版関係者など
家具に関わる多くの人が集い熱く語る、あの空間は初めての経験でした。
パーティ終了のアナウンスが流れてもだれも帰ろうせず語り合っていました。
旭川から家具業界が変わる。きっとあの場での新しい出会いが新たな時代を作り出していくのでしょう。
新しい潮流がおきた瞬間をこの目で見て、立ち会えた事に感謝です。
完全に時代の流れを視ず、取り残されていことすら気づいていない家具屋と新しい時代を築こうとするカンディハウスを筆頭とした旭川家具工業組合。
その対比がよりクリアに見えました。これから加速度的に差が開いていき残された家具屋はどこを目指していくのだろうか?
また今回の展示会で感じたことは小さな家具メーカーでもデザインに力を入れて、
一流のデザイナーを起用してデザインを起こし、オリジナルで家具を産み出していました。
日本の家具メーカーの多くは職人集団で「技術は見て盗め」が基本です。
そのためデザインも真似をするという事が未だに行われていますが、ほかの業界でも普通に行われている事です。
ただ、それをし続けるメーカーからは新しい家具は生まれません、商品開発力は落ちて他のメーカーの人気商品をただコピーして
安く作るだけの3流メーカーになってしまいます。
旭川ではインテリアナスといった決して大きいとは言えない家具メーカーが世界で活躍する村澤一晃氏を起用して家具を作ったりと非常に志が高い。
これから先、デザインを起こして家具を作るメーカーとコピーを続けるメーカーとでは加速度的に差が出てくると考えられます。
なぜなら1968年の創業以来ここをかたくなに守り続けてきた家具メーカーがカンディハウスだからです。
カンディハウスは創業者の長原實相談役は創業前に3年半、
旭川市海外派遣技術研修生として西ドイツ滞在。この間、家具工場3社で実習。
ドイツの家具メーカーで働きたいと言うと「日本人は直ぐに真似をするからダメ」と断られることも多かったようです。
ヨーロッパの家具メーカーが、北海道産のミズナラで作られた家具がヨーロッパで椅子となって、
日本に輸入されているという現象を目の当たりにして屈辱感を味わい、いつかヨーロッパへ旭川の材料で家具を輸出したい。
そんな想いかられて創業されたと聞いています。
他のメーカーのコピー品を作っていてはヨーロッパでは評価されません。
全ての家具に対してデザインナーを起用してオリジナルの家具作り続けてきたおかげで
アメリカとドイツにショールームを持つ唯一日本の家具メーカーとなり、
ヨーロッパでも一流の家具メーカーとして評価をえています。
おそらく今回のASAHIKAWA DESIGN WEEKが家具のデザインへの意識を高めるきっかけとなり
日本の家具メーカーにも大きな影響を与えるターニングポイントとなる展示会になると私は確信しています。
残念ながら、昼間は各家具メーカーで見かけた家具屋がほとんどあの場にいなかったように思えます。
例年より多い参加者の為、急遽カンディハウスショールームで行われたパーティにも家具屋さんがあまりいなかったように感じました。
(家具屋の人は独特の雰囲気があってだいたい見たらわかります)
私も同じ家具屋ですが、弊社は競争相手のいないと所に勝手に道を創り商売を続けてきました。
今回のADWで家具屋として、新たに進むべき道はどこだろうか?
今まで考えてきた道とは違う選択肢もあるのでは無いかと考えています。
まだまだ出来る事は沢山あるし、やらなければならない事も山積みですが、志を高く持ち前え進み続けていきます。
今回のADWを運営に関われた多くの方々、お邪魔させて頂いた沢山の家具メーカーの皆さん!
本当に楽しい時間を過ごせました、裏方に徹して表に出てこられな方も多かったと思います、関わられた全ての人にあらためてお礼を言いたいです!
本当にありがとうございました。
良質な家具をより多くの人に知って頂けるよう家具屋として頑張っていきます。