ホーム > 家具屋のつぶやき > 高価格帯の家具の販売について
2015年10月04日
家具のフクタケのつぶやき今回のブログは私と同じ立場の日本中の街の家具屋を経営されている皆さんへ向けて書きます。
家具の福岳は最近は高級家具を販売していると言われるようになってきました。
決して値段だけが高い家具を販売しているわけでなく、価格に見合う価値のある家具を販売しています。
そして強引な販売方法で無理やりな押し売りは行っていません。
※googlストリートビューより
福岳は上の写真googleストリートビューの画像です。
近所に家のある人しか通らない分かりにくい住宅街の中、
建物はスレートの倉庫、7台のエアコンと石油ファンヒーターを使っていますが真夏と真冬には冷暖房は効きません。
夏場は熱中症の危険感じる事もありますし、大雪の日には隙間から雪が吹きこんだり、花卉の水が凍りつき割れる事もあります。
大雨になると雨漏れ、蚊や蜂など虫も沢山入り込んできます。
そんな状態ですから、高級家具を販売するには不向きで、
今までの常識であれば不可能だったと思います。
正直なところアウトレットの安売りの家具屋なら成り立つと考えるのが普通です。
わかりにくい住宅街という立地と店舗の悪環境。
この環境下で高級家具を販売するにはどうしたら良いでしょうか ?
まずは肝心の家具が必要です。 良質な家具を販売してお客様に喜んでいただく為にも仕入れ先の確保が必要でした。
先代の社長が亡くなった15年前には今の福岳の売上85%をしめる売上上位の家具メーカーとは口座が全く無く取扱は出来ませんでした。
「これからは、婚礼ダンスの代わりに高額なソファを売らなくては!」と意気込みイタリア製で販売価格は20万円のソファにチャレンジするも半年以上売れず苦戦しました。
それでも挑戦を続けメーカーそれから10年以上かけて少しづつ実績を重ねていきました。
コツコツと信頼関係を積み重ねていった結果が今の仕入れ先に繋がっていきました。
弊社の基本的な理念は近江商人の三方よしを少し変えて、四方よし“売り手よし 買い手よし 世間よし 作り手よし”です。
オリジナルの近江商人の三方よしは“売り手よし 買い手よし 世間よし”で作り手よしを加えています。
お客様はもちろん大切ですが、それと同じぐらい良質な家具を作るメーカーを大切にしてきました。
何故なら家具屋はどれだけお客様がいても販売する家具が仕入れる事ができないと考えているからです。
商品は確保出来たら次は集客です。家具の福岳では広告宣伝をほぼホームページ一本に絞り込みイメージを上げながら集客しています。
近所に住む人しか通らない分かりにくい住宅街の中に店舗を構えていますが、ネット上では立地条件は関係ありません。
検索順位が上位にあれば大丈夫!手間は掛かりますが安上がりで集客出来るので非常にお得な宣伝方法です。
宣伝をしてお客様に来店して頂けたら、ここからが一番大切です。
高級な家具を販売するのに一番大切な事は販売員が家具を高いと思ってしまっては売れません。
販売価格に見合う価値のある家具だと心から思えた時に初めて高額な家具が売れるのです。
それを突き詰めていき家具の事を好きになればベスト‼︎
そこまで心から思えるようにするには、家具について徹底的に調べる必要があります。
納得出来るまで調べ尽くしてその家具やメーカーに信頼出来るようになれば自然と家具は売れていきます。
私は口下手で人と話す事自体あまり得意ではありません。
だからこそ、家具を提案する時に心からお客様に進めることが出来るまで勉強するのです。
そして接客の時には家具の長所だけで無く、欠点も含めてキチンと説明する事でお客様との信頼関係が出来ます。
信頼関係が出来た上で、適切な説明を高額な家具に対してしていけば拙い言葉でも必ずお客様に伝わります。
立地条件の良い綺麗な建物で無くてもお客様の要望を聞いて商品説明と提案が出来れば高級家具は販売出来たのです。
取扱メーカーはリクライニングソファ 世界一のシェアを誇るストレスレス®チェア、ヨーロッパでも一流メーカーとして評価の高い旭川のカンディハウス、
飛騨高山家具、宮内庁御用達のベッドメーカーなど日本の一流メーカーの販売をしています。
旭川の家具メーカーのカンディハウスは、ヨーロッパでも一流のメーカーとして評価がとても高いが、
価格帯も高額な為、通常はデパートなどでないと販売する事自体が難しく、街の家具店では取り扱う事すら出来ないのが普通です。
このメーカーの人気のソファを全国でもトップクラスの売上になっています。
他の販売実績としては、岐阜県で取扱店が3店舗しかないストレスレス®チェアは、世界50カ国に輸出するソファメーカーで、
リクライニングソファを世界で最初に開発し、その分野では世界一のシェアを誇っています。
ヨーロッパでは認知度80%を誇ります。売れ筋のチェアは一脚あたり30~40万円という価格帯のかなり高額なソファで、
主な販売店は高級な家具店やデパートで販売されています。
平成24年9月に行われたエコーネス社単独の催事での自社の売上げは、1500万円。
この売上高は同時期に行われた東京伊勢丹での催事の売上高2000万円に次ぐ2番目の売上げを出しました。
また、この売上高は同時期での松坂屋(名古屋)の数字を上回っています。
昨年3月の催事では、松坂屋に並び1000万円を売上げ、客単価は日本での最高記録の70万円を超える数字を上げています。
メーカーの応援販売に頼らないで自社の営業を育て、良質な家具メーカーの品揃えと正しい家具の知識に基づく提案型の販売方法により、弊社では客単価が全国平均より高くなりました。
住宅金融支援機構の2012年度の調査における、新築 1世帯当たりの品目別平均購入額を全国平均と弊社とで比較すると、弊社は全国平均のほぼ3倍の平均単価をあげています。
下のグラフに示すように品質の割には販売価格とのバランスのとれた良質な家具に特化して販売しています。いわゆる高価格帯の家具で売上の85%を占めるようなりました。
高品質な家具を適正な価格の家具を正しい商品知識を高めて、家具に対して真摯な姿勢で正しい知識に基づいた的確な説明していけば高価格な家具でも販売出来るのです。
難しそうに見えても実はとても簡単だったのです。
福岳で出来る事は日本全国の街の家具屋でも実現可能です。
私の知る限り福岳よりも立地条件の悪い店も、店舗の設備が劣る店も見た事が無いからです。
しかもどの店も弊社よりも商売をする環境は遥かに良いと言うか、正直な話羨ましいです。
もっと楽に家具を売れると思いますよ。
日本の家具屋はニトリやイケア、アウトレットの安売りの家具屋が全盛の時代です。
お客様は本物の家具に触れる機会が減っている為、家具に対する価値観が無くなっているのが現状で、
弊社では来店されてから本物に触れて家具への価値観を作りだしてから家具を販売する。
これが出来れば大型家具店やニトリ、IKEAが来ても大丈夫です。
日本の家具業界を家具屋と良質な家具作るメーカーと共に業界全体を盛り上げていけたらと考えています。
実現可能だと思うのですがどうでしょうかね。
ご興味のある全国の家具販売店の経営者の皆さん、
ご気軽に下記のメールにてお問い合わせください。
naoki@kaguno-fukutake.jp
弊社は100年後も家具業界に関わる会社として存続していきたいと考えています。
その為には出来るだけ多くの家具メーカーと日本中の家具販売店が共に存続してく事が絶対に必要です。
田舎の家具屋が何を偉そうにと思われるかも知れませんが、弊社だけで出来る事は限られています。
多くの家具業界関係者のアイデアやお力添えがあればこれからの人口減少社会でも共に生き残っていけると信じています。
最後まで長文をご愛読頂き心より御礼を申し上げます。
家具の福岳 小川直樹